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てねーるのブログ記事です

【ディズニー映画感想企画第26弾】『オリビアちゃんの大冒険』感想~黄金期への復活の兆し~

 ディズニー映画感想企画第26弾は『オリビアちゃんの大冒険』の感想記事を書こうと思います。この作品も一般的な知名度はわりと低いのですが、この頃から第二期黄金期に向けた復活の兆しが徐々に見え始めています。そんな『オリビアちゃんの大冒険』について語っていきたいと思います。

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【基本情報】

厳しい環境下での制作

 『オリビアちゃんの大冒険』はディズニー26作目の長編アニメーション映画として1986年に公開された作品です。原作はイヴ・タイタスによる児童書『ねずみの国のシャーロック・ホームズ』シリーズです。ディズニー史上最大の失敗作と言われた前作『コルドロン』公開の1985年からわずか1年後の公開となっています。『王様の剣』の公開以降、ディズニーの新作長編アニメーション映画はおおよそ3~4年に一度のペースで公開されていたにも関わらず、本作品から公開ペースが一気に早まることになりました。これは数年後の第二期黄金期への復活の兆しととらえることができそうです。*1

 とは言え、『オリビアちゃんの大冒険』の公開ペースが早まったのは、そのような「黄金期復活に向けて」という明るい要因によるものではなく、「前作『コルドロン』の興行的失敗ゆえの制作規模の縮小」という暗い要因によるものです。前の記事で述べた通り、前作『コルドロン』は興行的に大失敗し大幅な赤字を出してしまいます。そのため、次作『オリビアちゃんの大冒険』は制作費の予算を半分に減らされ、制作期間も大幅に短縮させられたのです。前作『コルドロン』公開のわずか1年後の公開となったのは、そのような制作期間の短縮が原因でした。このように、『オリビアちゃんの大冒険』は制作費・制作期間ともに非常に厳しい環境下での制作となったのでした。


第二期黄金期復活の兆し

 厳しい環境下での制作ではありましたが、『オリビアちゃんの大冒険』制作には後年の第二期黄金期の兆しとなる要素がいくつかありました。前の記事で述べた通り、『コルドロン』制作中にマイケル・アイズナー氏がディズニーの新しいCEOに就任し、彼が映画部門に抜擢したジェフリー・カッツェンバーグ氏の下でディズニーは新体制へと変化しました。前作『コルドロン』はこの新体制移行前にほぼ完成していたため旧体制の名残がまだある作品ではありましたが、この『オリビアちゃんの大冒険』の制作は新体制の指導下で大いに進められていました。*2

 さらに、本作品はジョン・マスカー氏とロン・クレメンツ氏のコンビが初めて監督を務めた作品でもあります。このコンビは後に第二期黄金期で『リトル・マーメイド』や『アラジン』など多くの有名なディズニー作品の監督を務めることになります。そんな「黄金コンビ」とも言えるジョン・マスカー&ロン・クレメンツが初めて監督を務めたのが本作品であるため、この作品も後の第二期黄金期の兆しを感じさせてくれる作品となっているのです。*3

 このように、第二期黄金期の兆しを大いに感じさせた『オリビアちゃんの大冒険』は、公開後に十分な成功を収めディズニー復活の救世主となりました。厳しい環境下での制作だったにも関わらず興行的にも大ヒットし、批評家からも比較的高い評価を受けたのです。こうしてディズニーはそれまでの暗黒期から徐々に回復し始めたのですが、それでもまだこの段階では「完全回復」とまではいきませんでした。同年に公開された非ディズニーのアニメーション映画『アメリカ物語』が『オリビアちゃんの大冒険』の興行成績を上回る大ヒット作品となったからです。

 この『アメリカ物語』は、1979年にディズニーの経営方針に反発してディズニーを退社したドン・ブルース監督*4が、超有名な映画監督スティーヴン・スピルバーグ氏の協力なども受けながら制作したアニメーション映画です。この『アメリカ物語』は、当時のアメリカにおいて歴代のアニメーション映画史上最高の興行成績を叩きだすほどの大ヒット作品になりました。ディズニーに不満を抱いた元ディズニーアニメーターが今やディズニー映画のライバルとなって立ちはだかって来たのでした。興行的には成功を収めたはずの『オリビアちゃんの大冒険』もこの『アメリカ物語』の歴史的大ヒットには勝つことができず、ディズニーアニメーションの完全復活はまだしばらく先のこととなってしまったのです。




【個人的感想】

総論

 上述の通り、『オリビアちゃんの大冒険』は第二期黄金期復活の兆しとなった作品だけあってわりと面白い作品です。今までの暗黒期の作品と違い比較的クオリティの高い名作になってると思います。暗黒期特有の「暗さ」は本作品でも健在とは言え、ストーリーのまとまりの良さがそれらの難点を十分に補って余りあるほどなので、鑑賞後の満足度はかなり高い作品になっています。一般的知名度こそ『リトル・マーメイド』以降の第二期黄金期の作品群に劣るとは言え、この作品も『きつねと猟犬』とはまた別方向で「隠れた名作」だと言えるでしょう。当時、興行的に成功を収めたのも納得の出来です。純粋なミステリー風エンタメ作品としてかなり面白くてクオリティの高いものに仕上がっています。


邦題はダメ

 これは『オリビアちゃんの大冒険』という映画の中身そのものの出来とは全く関係なく、アメリカの制作陣営ではなく日本の広報担当の責任なので、本作品の欠点と言うべきではないのですが、『オリビアちゃんの大冒険』という邦題はかなりクソな邦題だと思います。原題とかけ離れた邦題を付けるのはそれまでのディズニー映画(というか洋画一般)にも良くあることですし、別に問題はないと思います。しかし、よりにもよって『オリビアちゃんの大冒険』という邦題を付けたのは大きくマイナスでしょう。

 この邦題の欠点は主に二つあります。一つは「邦題が作品の内容と全くかみ合ってないこと」です。『オリビアちゃんの大冒険』というタイトルだけを聞けば多くの人は「オリビアちゃんがこの映画の主人公で、彼女の冒険物語を描いた映画なんだな」と予想することでしょう。しかし、この作品の主人公は明らかにオリビアちゃんではなくバジルですし、オリビアちゃんは中盤で敵に捕まるので全く冒険しません。『オリビアちゃんの大冒険』は、あくまでもオリビアの依頼を受けた名探偵バジルが活躍する物語なのに、なんでこんな邦題を付けたんですかね?『名探偵コナン』のタイトルを『毛利蘭の大冒険』というタイトルに変えちゃうぐらいの詐欺ですよ。タイトル詐欺にも程がある邦題です。なお、原題は"The Great Mouse Detective"(直訳すると「偉大なネズミの探偵」)なので、しっかりと探偵のバジルが主人公であることが想起できるまともなタイトルになっています。

 二つ目の欠点は「他のディズニー作品と紛らわしいこと」でしょう。すでに、本作品の少し前にディズニーは『ビアンカの大冒険』という作品を公開しています。全然別の作品にも関わらず(続編とかですらないです)、『ビアンカの大冒険』と『オリビアちゃんの大冒険』という紛らわしいことこの上ない邦題を二つの作品につけた当時のディズニーの日本広報担当の考えが僕には理解できません。そのせいで今でも両作品を混同する人がたまに現れています。作品の内容自体も「ネズミたちが主人公」って点でちょっとかぶってるので、そのうえで邦題までこんなに類似していたら混同する人が現れるのも当然でしょう。なお、それぞれ原題は"The Rescuers"と"The Great Mouse Detective"で全然違うので、混同する恐れは日本より少ないと言えるでしょう。

 以上の二点から、『オリビアちゃんの大冒険』はかなりクソな邦題の付け方だと僕は思います。原題の"The Great Mouse Detective"の直訳タイトルでも良かったんじゃないかな?と思ってしまいます。まあ、この原題も制作陣の間では不評だったそうなんですが*5、それでも僕個人は『オリビアちゃんの大冒険』とかいうクソ邦題よりはまだ原題の"The Great Mouse Detective"のほうが内容ともかみ合ってるだけマシだとは思います。『ビアンカの大冒険』と混同することもないですしね。


ミステリー風エンタメ作品

 この作品は、ミステリー風エンタメ作品としてストレートに面白いんですよね。ネズミたちによる『シャーロック・ホームズ』風の物語展開がいちいち面白くて感心します。主人公バジルが探偵ホームズに、相棒のドーソンが助手ワトソンに、ラティガン教授が悪役モリアーティ教授にそれぞれ対応しており、『シャーロック・ホームズ』シリーズのパロディであることが明らかに見て分かる作りになっています。それゆえに、『シャーロック・ホームズ』シリーズのようなミステリー風の単純エンタメ作品としてストレートに面白いなと思える作品に仕上がってるんですよね。

 「オリビアの依頼を受けた探偵バジルが宿敵の犯罪王ラティガン教授の陰謀を食い止めるために捜査していく」というシンプルで分かりやすい王道なストーリーラインに沿って、次から次へと物語が展開していくため飽きずに見続けることができます。暗黒期のディズニー作品にありがちなダラダラと長ったらしくて冗長なシーンは本作品には見られないんですよね。そこがこの作品の魅力の一つだと思います。ともすれば中だるみしやすい中盤までの捜査パートも、次から次へと新しい手がかりが見つかり徐々に謎が解明していく展開となっているので、全く飽きずに面白く見ることができます。『ビアンカの大冒険』などよりも捜査パートの展開が面白いです。捜査パート中でもちょいちょいアクションシーンが挟まることで、画面が静的になりすぎることを防いでる点が良い効果をもたらしてるのかもしれません。おもちゃ屋でのフィジットとの格闘シーンや酒場での乱闘シーンなど、序盤から動きのあるアクションが本作品には多いんですよね。だからこそ、捜査パートもしっかりと面白く見ることができる。


アクションの面白さ

 『オリビアちゃんの大冒険』では緊迫感のある面白いアクションシーンが作品内の至る所で見られます。序盤でフィジットがオリビアの父を誘拐する場面からしてそうです。いきなり画面に‟どアップ”で映し出されるフィジットの映像には思わずビビってしまいます。序盤からいきなりスリルある展開を見せてくれて素晴らしいです。また、先述の通り中盤でもちょいちょいアクションが挟まってます。

 後半でのラティガン一味との戦いは、どたばたコメディとシリアスな要素が適度なバランスで混ざった素晴らしいアクションシーンでしょう。バッキンガム宮殿でのどたばたアクションから、空中でのラティガン教授との追いかけっこ、そして終盤での時計台での戦いに至るまで、面白いアクションが次から次へと続くので終始飽きずに見続けられるんですよね。本当に面白い。

 特に、終盤の時計塔でのアクションシーンは本作品の一番の見どころと言っても過言ではないでしょう。このシーンは宮崎駿監督の『ルパン三世 カリオストロの城』のシーンのオマージュとなっていて、有名なビッグ・ベンでバジルとラティガンの宿敵同士が戦うシーンは圧巻の迫力となっています。なお、このシーンのアニメーション作成ではディズニー初のCGが使われたそうです。*6

 あと、いわゆるアクションとはちょっと違うかもですが、バジルが良く分からん計算をした結果「ピタゴラスイッチ風の殺人装置」から脱出するシーンも個人的に結構気に入っています。こういうピタゴラスイッチっぽいアニメーション映像は見てるだけで楽しいし、成功するかがギリギリな感じの綱渡りっぽさが適度なスリルを味わわせてくれます。面白いシーンだと思います。


暗いけど面白い世界観

 『オリビアちゃんの大冒険』も暗黒期の例に漏れず少々暗い雰囲気が漂う作品になってます。そもそも『シャーロック・ホームズ』シリーズのパロディゆえ、舞台が1897年の夜のロンドンになっていて、画面が絵的に暗いんですよね。基本的に物語はずっと夜中の出来事になってるし、あの時代のロンドンって「霧の街」としての薄暗いイメージが強いですからね。しかも、そのロンドンに住まうネズミたちの物語ってことで、下水道の中を移動したりするので、舞台の暗い絵面にさらに拍車がかかってる。

 しかし、そんな暗い雰囲気の漂う世界観ではありますが、僕はこの『オリビアちゃんの大冒険』の世界観が結構好きなんですよね。そもそも『シャーロック・ホームズ』の舞台でもある19世紀末のロンドンの雰囲気が僕は大好きってのもあるんですが、『ビアンカの大冒険』同様に人間たちに隣接した社会でネズミたちが似たような文明を築いてるという世界観の発想も面白くて好きなんですよね。

 この作品は徹頭徹尾『シャーロック・ホームズ』シリーズのパロディとして描かれてるので、例えばバジルの住む家はベーカー街のホームズの家の下になっており、ホームズの捜査犬トビー*7をバジルも捜査に使ってたりします。また、バッキンガム宮殿のすぐ下にはネズミたちの女王の宮殿も存在していました。こういう風に、『シャーロック・ホームズ』シリーズの実際の舞台に隣接した形で、ネズミたちが類似した社会を築いてるという設定が面白くて好きなんですよね。

 『ビアンカの大冒険』とは違い、『オリビアちゃんの大冒険』はあくまでもネズミたちの国の中での物語として完結しており、ストーリーそのものに人間との関わりはほとんどありませんが、それでもこのように人間たちと隣接した世界観を設定したことでそれを利用した面白い発想のアクションが見られるようになっています。終盤でのビッグ・ベンでのラティガン教授との戦いはその最たる例でしょう。ビッグ・ベンというロンドンの有名な名所をアクションの舞台に採用する発想が面白くて好きです。その少し前にバジルとラティガンが空中で追いかけっこするアクションシーンでも、ロンドンの様々な名所が画面に映し出されており面白い映像に仕上がっています。


音楽

 『オリビアちゃんの大冒険』にもディズニーらしいミュージカル要素がいくつかあります。特に、個人的に名曲だと思うのが"The World's Greatest Criminal Mind"でしょう。本作品の悪役ラティガンが歌うこの曲は、ディズニーでも屈指の名ヴィラン・ソングだと思います。ラティガンのキャラがはっきりと分かる素晴らしい歌詞だと思います。そのうえ、ちゃんと耳に残って何度でも口ずさみたくなるメロディにもなってる。良い曲ですねえ。

 他にも、"Let Me Good to You"や"Goodbye So Soon"などの良曲がこの作品では流れています。劇中歌の数自体は少なめではありますが、どの曲もわりと印象深く耳に残る曲なので音楽のクオリティは高いと思います。あと、歌ではないけどBGMもわりと耳に残るメロディになっています。結構同じBGMが何度か繰り返されるシーンが多いので、音楽の良さがはっきりと実感できる作りになっています。


魅力的なキャラクター

 この作品では魅力的なキャラクターが多数出てきます。まず主人公のバジルです。彼のホームズを彷彿とさせる変人ぶりはなかなかに面白いキャラ設定だと思います。初対面の人(ネズミ)の経歴をいきなり推理して当てたり、急に周りを見ずにパイプをふかして考え込んだりするなど、ホームズを彷彿とさせるようなキャラクターとして描写されています。自信家のくせに妙にメンタルが弱かったりするのもチャームポイントだと思います。ピタゴラスイッチ風の殺人装置から脱出した瞬間にみんなで記念撮影し始めるバジルが可愛いです。その他にも、バジルはドーソンの話をまともに聞かず、急に思いついたかのように良く分からん実験を始めたりするなど、王道な「変人探偵キャラ」として描写されています。その描写がコミカルで魅力的なんですよねえ。

 そのバジルの宿敵であるラティガン教授のキャラも素晴らしいです。かなりの名悪役だと思います。まず、「悪党であることを誇りとする悪党」っていうキャラ設定になってるのが良いんですよねえ。ありとあらゆる犯罪を行うことで悪名を高めることに喜びを見出す悪役っていうのが、分かりやすい「絶対悪」って感じの設定に感じて好きです。そのうえ、「ドブネズミ」と呼ばれることにコンプレックスを感じており、普段は冷静な紳士っぽい態度を装ってるもののちょいちょい怒りっぽい凶暴な性格を垣間見せるっていうのがまた素晴らしいんですよね。ラティガンが普段必死に怒りを抑え込むシーンが何度も描写されてるからこそ、終盤のビッグ・ベンでの戦いのシーンでラティガンがついに怒り狂って暴れ出す描写が光るんですよね。この変化の過程は秀逸だと思います。それゆえに、終盤のビッグ・ベンでのラティガンとバジルのバトルが迫力あるシーンに仕上がっています。本当にラティガンは魅力的な名悪役ですね。

 その他にも、バジルの性格的な欠点を補佐する助手役のドーソンや、ラティガンの手下で苦労しまくるコウモリのフィジットなどなど、本作品には魅力的なキャラクターがたくさん出てきます。個人的には、地味ですがネズミの女王のキャラが好きだったりします。明らかにヴィクトリア女王のパロディキャラなんですが、妙に高慢に見える態度などがどことなくヴィクトリア女王を彷彿とさせ、上手いキャラクター描写だなあと感心しますね。これら魅力的なキャラクターがそれぞれの役割に応じてしっかりと活躍してくれるので、この作品は非常に興味深く見れる作品に仕上がってるんですよね。だから面白いんです。


これもまた「隠れた名作」

 ということで、この『オリビアちゃんの大冒険』はミステリー風の王道エンタメ映画として非常にクオリティの高い作品に仕上がってると僕は思います。普通に「面白い」という感想しか出てこないです。『きつねと猟犬』のようなジーンとする感動要素は本作品にはないのですが、単純な勧善懲悪のエンターテインメントとして素直に「面白い」作品に仕上がっています。それゆえに『きつねと猟犬』とはまた別方向で、本作品も十分に「隠れた名作」と言えるでしょう。とにかく単純に「面白い」エンタメ作品です。僕は結構好きですね。







 以上で、『オリビアちゃんの大冒険』の感想記事を終わりにします。次回は『オリバー ニューヨーク子猫ものがたり』の感想記事を書く予定です。それではまた。

*1:第二期黄金期にはおおよそ1~2年のペースで新作の長編アニメーション映画が公開されています。

*2:ただし、企画自体は新体制へ移行する前から構想されており、制作も新体制移行前から進められてはいました。

*3:ただし、『オリビアちゃんの大冒険』ではジョン・マスカー&ロン・クレメンツだけでなくバーニー・マッティンソン氏とデイヴ・ミッチェナー氏も監督を務めています。このうちバーニー・マッティンソン氏は後の第二期黄金期の作品も含め多数のディズニー作品の脚本制作に関わっている人です。

*4:詳しくは【ディズニー映画感想企画第24弾】『きつねと猟犬』感想~新世代へのバトンタッチ~ - tener’s diaryの記事を参照してください。

*5:当初は原作のタイトルでもある"Basil of Baker Street"をタイトルにする予定だったのですが、マイケル・アイズナー氏の指示で"The Great Mouse Detective"に変えられたそうです。主人公の名前を明示せずに変にぼかしたタイトルに変えられたことに不満を抱いた人も当時の制作陣の中にはいたそうです。

*6:本当はその前作『コルドロン』でも一部にCGが使われていたという話もちらっと聞きますが、ちょっとこの件については僕も良く分からないので何とも言えません。

*7:シャーロック・ホームズ』シリーズの1つ『四つの署名』にてホームズが捜査のために警察から借りた犬のことです。